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2025/06/30

起業したい方へ!「株式会社」と「合同会社」の違い

起業したい方へ!「株式会社」と「合同会社」の違い

起業したいあなたへ。「株式会社」と「合同会社」、どう違うの?
「個人事業じゃちょっと物足りない」
「ちゃんとした会社としてスタートしたい」
――そんな時に考えるのが、法人設立。
日本では主に「株式会社」と「合同会社(LLC)」の2種類から選びます。


でも、その前にちょっとだけ。

会社を作るにあたって知っておきたい「株主」と「役員(=経営者)」の基本から、軽く押さえておきましょう。



株主と役員って、なにが違うの? 

会社を運営するうえでよく出てくる言葉に「株主」と「役員」があります。これは以下のように役割が違います。

• 株主:お金を出した人(オーナー)。会社の所有者。
• 役員(取締役など):会社の経営を担う人。いわば「責任者」。
つまり、

株主=会社の持ち主
役員=会社の運転手
……というイメージですね。

株式会社では、この「所有」と「経営」がハッキリ分かれていますが、合同会社では出資者=経営者であることが基本です。
この違いが、それぞれの会社形態の特徴にもつながっていきます。



「株式会社」と「合同会社」のざっくり比較

まずは基本の比較から。


項目 株式会社合同会社
設立費用高い(16万5000円~)安い(6万円~)
定款認証必要不要
運営ルール 法律で細かく決まっている 定款次第でかなり自由
信用度高めやや低め(業種による)
利益の分け方 出資比率に応じる 自由に決められる
上場できる? できるできない
役員の任期最長10年・更新必要任期なし・変更登記も原則不要



・株式会社は「信頼性」と「成長性」が魅力

株式会社は、日本で最もメジャーな会社形態。

金融機関や大企業からの信頼も厚く、「ちゃんとした会社」というイメージが強いです。

• 出資を集めて会社を大きくしていきたい
• 取引先や銀行に安心してもらいたい
• 将来、事業を譲渡・承継したい

こんな人にはぴったり。

役員(取締役など)は株主総会で選ばれ、原則2年〜10年ごとに再任が必要です。

また、株式を譲渡すれば所有者(株主)も変えられるので、事業承継もスムーズです。
ただし、設立費用は高めで、定款の認証や決算公告など、形式的な義務も多くなります。



・合同会社は「コスト重視」と「柔軟さ」が魅力

合同会社(LLC)は、2006年の会社法改正で新しくできた形態。
ベンチャーやスタートアップ、小規模事業者にとても人気があります。

最大の特徴は、出資者=経営者であること。

つまり、社外の株主に気を使う必要がなく、
「自分たちのやりたいことを、やりたいように」決められるのが大きなメリットです。



・合同会社の「役員ルール」ってどうなってる?

ここで、株式会社との違いが大きく出るのが役員(社員)まわりのルールです。

• 合同会社では、「社員」と呼ばれる人が経営にあたります(株主=社員=経営者が基本)。
• 役員の任期はありません。何年ごとに変更登記…といった手間はナシ。
• 代表社員を1人決めておけば、その人が外部とのやりとりを行います。
• 利益の分け方も「誰がどれだけ出資したか」に関係なく自由に設定可能。
つまり、フレキシブルで維持コストも安いのが合同会社。

小規模でスタートするにはぴったりの仕組みです。
ただし、信頼性や対外的な見られ方の面では、株式会社に軍配が上がることもあります。



・どっちが向いてる? こんな人におすすめ!

✅ 合同会社が向いてるのはこんな人

• 設立費用を抑えたい
• 自分たちで自由に経営したい
• 任期や登記など面倒な手続きを減らしたい
• 上場や大規模な資金調達は考えていない

✅ 株式会社が向いてるのはこんな人

• 信用度を重視する取引がある
• 投資家から出資を受けたい
• 将来的に上場や事業承継を考えている
• 役員と株主を分けて運営したい

ちなみに「まず合同会社で始めて、必要に応じて株式会社に変更する」という流れも可能です。



最後に:会社の「形」は、あなたの夢の土台です
会社の形は、目的に合わせて選ぶもの。

「なんとなく株式会社が多いから…」ではなく、自分のビジネスに合った形を選ぶのが成功への第一歩です。

迷ったら、ARIA司法書士法人の専門家にご相談を!
あなたのビジネスが、いいスタートを切れますように!